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電磁調理器の物理学

A.はじめに

図1.電磁調理器

この問題は、電磁調理器(IHクッキングヒーター)という非常に興味深い台所の物理学を提示している。このような装置は主にコイルで構成され、交流電流によって駆動され、その上の金属鍋を加熱する。電磁調理器は、より安全な調理環境(火や可燃性ガスを使用しない)、より清潔な調理器具(煤が出ない)、より速い調理、より環境に優しい(再生可能な電力で駆動可能)といったいくつかの利点を提供する、現代的な代替調理器具である。この実験では、電磁調理器の基本的な魅力的な物理学を探求する。

実験には3つのパートがある。まず、コイルのインダクタンス($L$)と内部抵抗($R_L$)を測定する。第二に、電磁調理器にとって重要な金属の表皮深さ現象を調べる。第三に、さまざまな金属鍋の比熱容量($c$)と実効負荷抵抗($R_{\mathrm{LOAD}}$)を測定する。

図2.実験装置。部品は以下のリストに記載されている。

B.実験装置の部品

  1. ファンクション・ジェネレーター(FG)(動作周波数:$20 \, \mathrm{Hz}$ ~$100 \, \mathrm{kHz}$ )。
  2. デジタルオシロスコープ "Zoyi" + BNCケーブルプローブ(1個).
  3. 同じコイルがプラスチック製のベースに取り付けられている(2個)。
  4. ストップウォッチ(1個).
  5. バナナ-バナナ・ジャック・ケーブル 2対(4本).
  6. バナナジャック-ピンケーブル 2対(4本).
  7. 黒い箱に取り付けられた黄色のメタル抵抗器$"R_1" (1\, \Omega, 100 \, \mathrm{Watt})$(1個).
  8. メスのバナナ・ジャック・ソケットが4つ付いた黒い箱(1個)。
  9. コンデンサ$470 \, \mathrm{nF}$: (茶色)、$470 \, \mu\mathrm{F}, 1000 \, \mu\mathrm{F}, 2200 \, \mu\mathrm{F} $: (紺色円筒) (各1個 )
  10. M3 アレン (L) キー(L型六角レンチ)$(1 \, \mathrm{pc})$.
  11. NTC(負温度係数)サーミスタを取り付けたアルミニウム板(鍋を模擬), 大きさ$= 2 \, \mathrm{cm} \times 2 \, \mathrm{cm}$ 、厚さ$= 0.73 \, \mathrm{mm}$ (1個)。表面外観:両面とも銀色。
  12. NTCサーミスタを取り付けたステンレス板SS410(鍋を模擬), 大きさ$\ = 2 \, \mathrm{cm} \times 2 \, \mathrm{cm}$, 厚さ $= 0.76 \, \mathrm{mm}$ (1個).表面外観:両面とも鏡面。
  13. アルミニウム板:大きさ$= 2.7 \, \mathrm{cm} \times 4.6 \, \mathrm{cm}$, 厚さ$= 0.73 \, \mathrm{mm}$, 相対透磁率$\mu_r =1$, (5枚)。表面外観:両面とも銀色。
  14. 銅板:大きさ$= 2.7 \, \mathrm{cm} \times 4.6 \, \mathrm{cm}$, 厚さ $= 0.71 \, \mathrm{mm}$, 相対透磁率$\mu_r =1$ (5枚).表面外観:両面とも橙赤色。
  15. ステンレス板 "SS304 ":大きさ$= 2.7 \, \mathrm{cm} \times 4.6 \, \mathrm{cm}$, 厚さ$= 0.72 \, \mathrm{mm}$, 相対透磁率$\mu_r =1$ (4枚).表面外観: 片面が鏡面、反対側が鈍い反射面。
  16. ステンレス板 "SS410 ":大きさ$= 2.7 \, \mathrm{cm} \times 4.6 \, \mathrm{cm}$, 厚さ$= 0.76 \, \mathrm{mm}$, 相対透磁率$\mu_r =700$ (4枚). 表面外観:両面とも鏡面。
  17. デジタル・ハンドヘルド・オシロスコープ用充電器およびUSB-Cケーブル(1個)。

図3.(1):コイルピン端子、(2):クランプ、(3):コイル#1、(4):コイル#2。

パラメータと定数

パラメータ/定数シンボル
ステファン・ボルツマン定数$\sigma_s$$5.670\times10^{-8}\:{\rm W\:m^{-2}K^{-4}}$
真空の透磁率$\mu_0$$4\pi\times10^{-7}\: {\rm H/m}$
Alの密度$\rho_{\textrm{Al}}$$2700 \, \mathrm{kg/m^3}$
SS410の密度$\rho_{\textrm{SS410}}$$7700 \, \mathrm{kg/m^3}$
Alの放射率$e_{\textrm{Al}}$0.65
SS410の放射率$e_{\textrm{SS410}}$0.8

注:

  1. セクションD「機器の操作手順」を読め。
  2. すべての実験において、RLC直列回路構成を形成するためにコンデンサー$C$ が必要である。なぜならコンデンサーなし(つまりRL構成のみ)では、コイルが非常に熱くなる可能性があるからである。
  3. すべての実験において、誤差分析は必要ない。
  4. すべての実験において、ファンクション・ジェネレーターの「波形」選択を「正弦波」に設定せよ。
  5. コイルへの電流を最大で約$2\, \textrm{A}$ に制限すること。
  6. デジタル・オシロスコープの場合、"オシロスコープ "モードは電圧、周波数の測定と波形の表示に使用される。"マルチメーター" モードは、抵抗の測定に使用する。
  7. オシロスコープのプローブ(アイテム#2)をバナナ-バナナケーブル(#5)に接続すれば、さまざまな「バナナ」端子に簡単に接続できる。

C.実験

C.1 実験#1: 誘導コイルの特性評価 (4.5 pts )

電磁調理器の最初の重要部品はコイルである。この実験では、図3bに示すように、コイル#1(一番上のコイル)の自己インダクタンス($L$)を測定する。このコイルは、コイル内部抵抗$R_L$ と直列に接続された理想的なインダクタ$L$ としてモデル化することができる。

黄色い金属抵抗器$R_1$ 、コイル#1、コンデンサによる直列RLC回路を使用する。コンデンサは4種類ある。周波数を変えると負荷インピーダンスが変化するため、ファンクション・ジェネレーター(FG)の出力電圧が変化する可能性があることに注意せよ。

 

1.1

回路図を描き、関連する全ての部品にラベルを付けよ。


回路の全抵抗($R_{\mathrm{TOT}}$)に寄与するすべてのケーブルの抵抗($R_C$)は無視できない。抵抗計を用いて$R_C$ を求めよ。


 


1.2

$C=470 \, \mathrm{nF}$ と$2200 \, \mu\mathrm{F}$ の2つの異なるコンデンサを持つRLC回路の共振周波数を決定せよ。実験データを表に記録せよ。適切な共鳴曲線を描き、$L$ を決定せよ。


 


1.3

コイル抵抗$R_L$ も求めたい。コンデンサ1個の共振データでは、$L$ を正確に求めるには不十分であることに気づくだろう。そこで、直列RLC実験から$L$ と$R_L$ の両方を抽出できるように、別の線形方程式の形の物理モデルに変形せよ。


 


1.4

他の2つのコンデンサ($C=470 \, \mu\mathrm{F}$ と$1000 \, \mu\mathrm{F}$ )についても実験を行え。データを記録せよ。新しい方程式を用いた物理モデルを使って、4つすべてのRLCデータを解析せよ。適切な周波数の範囲に注目し、適切なグラフを描け。


 


1.5

4つのコンデンサを使ったすべての実験について、$R_L$ と$L$ を決定せよ。それらの平均を計算せよ。


 


 


 


C.2 実験#2:相互誘導と表皮深さ (8.1 pt)

注:

  1. この実験#2では、$C=1000\,\mu\textrm{F}$ を用いた直列RLC回路を使ってコイルを駆動せよ。
  2. 電圧信号がデジタル・オシロスコープには低すぎる場合、以下の方法がある:(1) MENU > F4 を選択し、"PROBE" の設定を x1からx10へ切り替えて、信号を 10 倍にする。(2) "HOLD/SAVE "を押して、表示をホールドさせる。
  3. デジタル・オシロスコープを使用して電圧を測定する場合、ノイズや「スパイク」があると「VMAX」の読みが不正確になることがある。信号の振幅を波形から直接読み取れ。

A.相互インダクタンス

この実験#2では、図4に示すような2つのコイルを使用するが、金属板は使用しない。まず、両コイル間の相互インダクタンス$M$ を測定する。ファラデーの法則に従い、1つ目のコイルに流れる電流の変化は、2つ目のコイルに電圧を誘起する。

2.1 2つのコイル間の相互インダクタンスを決定するための実験セットアップを描け。

2.2 コイルの役割を逆にして、相互インダクタンス$M$ の測定を 2 回行う必要がある。測定を行い、データを記録し、各構成について適切なグラフをプロットせよ。

2.3 各構成の相互インダクタンス$M$ を決定せよ。

B.表皮深さ実験

図4:表皮深さ実験、(1):コイルピン端子、(2):コイル#1、(3):金属板、(4):コイル#2。

電磁調理器では "表皮深さ"の概念が重要な役割を果たす。 "表皮深さ"とは、交流(AC)誘導電磁場の金属への侵入深さを特徴づけるものである。この実験では、調理鍋として使用できる様々な金属の表皮深さを調査する。その周波数依存性を調べ、金属の電気伝導率($\sigma$)を測定する。

コイル#1 を一次コイル、コイル#2 を二次コイルとする。コイル-コイル間距離($15 \, \mathrm{mm}$)に比べて金属の総厚み($\sim 3 \, \mathrm{mm}$)は小さいので、底面、2次コイル付近の磁場は(金属がなければ)ほぼ一定と仮定できる。

マクスウェルの方程式に従うと、振動する電場または磁場が導体を貫通するとき、導体内部の場は貫通距離 $z$ とともに指数関数的に減少する:

$$B(z)= B_0\: e^{-z/\delta}\:\cos (\omega t - z/\delta + \phi)$$

ここで、$B_0$ は導体に入る前の磁場の振幅、$\delta$ は「表皮深さ」、$\phi$ は位相である。注意:この実験では位相係数$(-z/\delta+\phi)$ は無視する。

導体の表皮深さは次のように与えられる:

$$\delta = \sqrt{\frac{\sigma^m f^n}{\pi \mu}}$$

ここで、$\sigma$ は電気伝導率、$f$ は周波数、$\mu = \mu_r \times \mu _0$ は透磁率、$m$ と$n$ は整数の指数であり、この実験で決定される。

(1)アルミニウム、(2)銅、(3)ステンレス「SS304」、(4)ステンレス「SS410」の4種類の金属で実験を行う。コイル間に金属を挿入することで、金属中の渦電流の磁場の「遮蔽」により2次コイルの電圧が低下する。

注: 始めに、二次コイル電圧に大きな変化をもたらす適切な周波数範囲を探る。

 

2.4

方程式を用いた物理モデルを考え、各金属について$n$ (最も近い整数に四捨五入せよ)を決定する実験を行え。データを記録し、回帰直線を利用したデータ解析により、それぞれの金属の $n$ と $\sigma$ (これは問2.6で出題される)を得るための最終的なグラフをプロットせよ。


表皮深さが極端な値であるため、良いデータが得られない金属を1つ特定せよ。その金属については、問 2.5と問2.6でも無視してよい。


 


2.5

次元解析を使って、先ほどの結果から指数 $m$ を推測せよ。


 


2.6

Q2.4で良好なデータが得られた3つの金属について、$\sigma$ を決定せよ。


 


 


C.3 実験#3、「調理」:比熱(比熱容量)と実効負荷抵抗(7.4 pt)

注意事項

  1. この実験3では、$C=1000\,\mu\textrm{F}$ を用いた直列RLC回路を使ってコイルを駆動すること。
  2. 警告:過熱を防ぐため、コイルへの最大電流をピーク値で約$2 \, \textrm{A}$ に制限すること。
  3. 「IHクッキングヒーター」を作動させるには、周波数約$f=40\,\textrm{kHz}$ を使用すること。

図5. 誘導調理実験装置、(1):コイル(coil)#1、(2):金属板 (金属「パン」:metal "pan")、(3):コイル(coil)#2、(4):NTCサーミスタ

この実験では、アルミニウムとSS410の2つの金属板を「調理鍋」の代わりとして使用する。まず、アルミニウム板(アイテム#11)を上の台に取り付け(クランプし)、図5に示すように上下を反転させる。コイル#2は金属板から離して使用 し、伝導による熱の移動がないようにする。

対流損失が無視できるように、実験装置に黒い箱(アイテム#8)を被せよ。金属板はプラスチック製の台(断熱材)の上に置かれているので、伝導による熱損失もないと仮定する。したがって、唯一の熱損失は周囲への放射によるものである。温度$T$ を持つ物体の放射のパワーは次式で与えられる:

$$P_{RAD}=e A \sigma_S T^4$$

ここで、$e$ は放射率、$\sigma_S$ はステファン・ボルツマン定数、A は放射表面積である。

NTCサーミスタ(付属品)の抵抗値を測定することで、金属板の温度を測定することができる:

$$R_{NTC}=R_0\:\exp{[B(1/T-1/T_0)]}$$

ここで、$R_0 = 10 \, \mathrm{k}\Omega$ は、基準温度$T_0 = 298 \, \mathrm{K}$における公称抵抗値 、$B = 3950 \, \mathrm{K}$ は定数、$T$ はサーミスタでの測定温度(K単位)である。

3.1

電磁調理器の働きを説明する図を描け。関係する物理量をすべて記すこと。


3.2 金属板の比熱(c )を決定するために方程式を用いた物理モデルを考えよ。

3.3 アルミニウム板の比熱を測定する実験を行い、適切なグラフを作成せよ。コイル#2 を使って金属板を加熱すること。

3.4

Q3.3と同じ作業をSS410のステンレス板(アイテム#12)について繰り返せ。


図6. 電磁調理器の等価モデル

最後に、図6に示すように、金属板の加熱を、回路に「負荷抵抗」$R_{\mathrm{LOAD}}$ を導入するものとしてモデル化することができる。言い換えれば、コイルと金属板のシステムは、コイルのインダクタンス$L$ 、コイルの抵抗$R_L$ 、「負荷の抵抗」$R_{\mathrm{LOAD}}$ としてモデル化できる。

3.5 アルミニウム板の$R_{\mathrm{LOAD}}$ を決定するためのモデルを考え、実験を行え。適切なデータをプロットせよ。

提案:コイルが安定した電力を供給し、熱がより均一に分布するように、電力を供給してから約30秒後に測定を行うとよい。

3.6 Q3.5と同じ作業をSS410のステンレス板について繰り返せ。

3.7

調理鍋の素材として、(a)アルミニウム、(b)SS410 のどちらが適しているか?選べ。


3.8 上記の選択肢の中で、誘導加熱効果に最も支配的な役割を果たす物理量は何か?(a)電気伝導率、(b)透磁率、(c)(質量)密度、(d)比熱、(e)熱伝導率の中から一つ選べ。

3.9

電磁調理効率($\eta$)は、コイルに供給される電力に対する金属板に供給される電力の比として定義される。両方の金属板についての効率を計算せよ。


D. 機器の操作手順

D.1. ファンクション・ジェネレーター・ボックス

図7.ファンクション・ジェネレーター<strong>・</strong>ボックス。

コンポーネント:

  1. 電源表示 LED
  2. AMPLITUDE(アンプリチュード)ノブ:出力信号の振幅を調整する。
  3. FREQUENCY(周波数)範囲ノブ:周波数の範囲を選択する。
  4. COARSE(粗調整)とFINE(微調整)のノブ:周波数を上の範囲内で調整する。
  5. WAVEFORM(波形)ノブ:SINE(正弦波)、TRIANGLE(三角波)または SQUARW(方形波)の波形を選択する。この実験では、常に 「SINE(正弦波)」を選択せよ
  6. BNC出力(VOP1):ここでは使用しない。増幅前のオリジナルの信号をモニターするために使用する。
  7. バナナジャック端子付き出力
  8. 電源ソケット
  9. 電源ボタン:電源のオン/オフをおこなう。
  10. ヒューズボックス

図8 デジタル・オシロスコープ

D.2. デジタル・オシロスコープ

1. パネルキーの機能
これらのキーにより、設定へのナビゲート、機能の選択、測定値の調整を行うことができる。

  1. F1-F4キー

    画面下部に表示されるファンクションメニューに対応するキー。
  2. HOLD/ SAVE キー
  3. オシロスコープモードの場合:

    - 短押し:波形の表示をホールドまたは再開する。

    - 長押し:現在表示されている波形データを保存する。
     
  4. マルチメーターモードの場合:

    - 短押し:測定値をホールドまたは再開する。
  5. MODE キー 「オシロスコープ」モードと 「マルチメーター 」モードを切り替える。
  6. POWERキー 約2秒間押すことで、本機の電源をオンまたはオフにする。
  7. AUTO-RANGE キー レンジを自動調整する場合に押す
  8. MENUキー

  9. - MENU を押して、拡張システム機能メニューを開く。
    - 左/右方向キーを使用して、拡張メニューオプションをナビゲートする。
    - F1~F4キーを使用して、対応するシステム機能をカスタマイズする。
  10. 方向キー(上、下、左、右)

    設定(電圧、時間スケールなど)の調整、カーソル位置の移動、メニューのナビゲートをおこなう。

2. オシロスコープ測定モード

オシロスコープ・モードでは、電圧のみを測定し、波形を時間の関数として表示する。このモードでは、$1 \, \mathrm{MHz}$ までの非常に高い周波数の電圧信号を測定できる。

  1. 入力:BNCケーブルのプローブ(アイテム#2)を使用し、上部のBNC端子に接続する。必ず、端子を時計回りに回してロックすること。
  2. プローブの減衰設定:プローブには、信号測定に影響する減衰スイッチがある。1Xまたは10Xに設定できる。
  3. 重要:プローブの減衰設定は必ず1Xにせよ。必要に応じて、オシロスコープ・ソフトウェアの設定は調整することができる:MENU を押して拡張メニューを開く。F4 を押すたびに"PROBE" の設定が X1 と X10 の間で切り替わる。
  4. オシロスコープの設定

  5. - オートレンジ:垂直・水平スケールを自動的に調整する。
    - 垂直/水平スケールと位置 垂直/水平スケール 調整:F1を押して、VOL/TIMEメニューを選択する。上/下方向キーを使用して、電圧スケールを調整する。左/右方向キーを使用して、時間スケールを調整する。
    - 垂直/水平位置の調整:F2 を押して、MOVE メニューを選択する。上/下方向キーを使用して、波形を垂直方向に移動する。左/右方向キーを使用して、波形を水平方向に移動する。トリガ・カーソルは、波形と共に移動する。
    - トリガ・システムのトリガ・カーソルの設定:F3 を押して、TRIG メニューを選択する。上/下の方向キーを押して、トリガ位置を調整する:MENU を押してポップアップ・メニューを展開し、F2 を押してトリガ・モードを選択する。オート(AUTO)、ノーマル(NORMAL)、シングル(SINGLE)から選択できる。トリガーエッジ:MENU を押してポップアップメニューを展開する。F3を押して、トリガエッジモードを選択する。立ち上がりエッジトリガと立ち下がりエッジトリガから選択できる。
    - カップリング設定:F4 を押して、AC カップリングと DC カップリングを切り替える。この実験ではACカップリングのみを使用する。
    - 追加のヒント:電圧信号の読み取りでは、信号波形から振幅を得るか、"VPP"(ピーク・ツー・ピーク電圧)または "Vmax" (最大電圧または振幅)から読み取ることができる。警告:ノイズや電圧スパイクがある場合、"Vmax "の値が実際の電圧振幅より高くなることがある。より信頼性の高い結果を得るためには、オシロスコープの波形を用いて確認すること。

3.マルチメーター測定モード
マルチメーターモードでは、電圧や抵抗などの電気的パラメータを測定する。AC電圧計モードでは、最大4桁の数値が表示されるが、周波数は40Hz~1kHzに制限される。

  1. 入力:フロントパネルのバナナ入力端子にバナナジャック付きケーブルを接続
  2. 電圧の測定:

  3. - F1を押すことで電圧を測定することができる。
    - もう一度F1を押すと、AC電圧とDC電圧のレンジが切り替わる(この実験ではAC電圧モードのみを使用する)。
    - 警告:マルチメーターモードで交流電圧を測定する場合、周波数範囲は 40 Hz ~ 1 kHz の範囲に制限される。1kHzを超える周波数の交流電圧を測定したい場合は、"Oscilloscope "モードを使用すること。
  4. 抵抗の測定
  5. F2 を押すことで抵抗を測定することができる。F2をもう一度押すと、抵抗、導通、ダイオード、コンデンサの静電容量(キャパシタンス)の各モードが切り替わる。必ず「抵抗」モードを選択すること。

4.追加機能

  1. 自動シャットダウン(「オートオフ」)

  2. - MENU キーを押して、拡張システムメニューを開く。
    - F2を押して、自動シャットダウンに関する時間設定を選択する。
    - デバイスを使用していない状態のときにバッテリー電力を節約するため、15分に設定するのが良い。
  3. バックライトの明るさ(「BKライト」)

  4. - MENUキーを押して、拡張システムメニューを開く。
    - F3を押して、バックライトの明るさを調整する。

5.デジタルオシロスコープの充電
装置をいつでも使用できるようにするために、バッテリーの残量を把握すること。

  1. ディスプレイ右上にバッテリーインジケーターが表示される。
  2. 付属のType-C USBケーブルとアダプターを使用して、ハンドヘルドデジタルオシロスコープを充電できる。
  3. 充電中にはオシロスコープを使用しないこと。
  4. バッテリーレベルを維持するため、マルチメーターを使用していないときに充電し、できるだけ自動シャットダウン機能を使用すること。